うさぎ島にリアルピーターラビット現る②❓

(前回の続きです)

 部屋のカーテンを閉めようと窓の外を見ると

「えっ?・・・」

 花壇の中に、あの子うさぎちゃんがいたのです

(暗闇の中を撮影したので、見づらくて申し訳ありません<(_ _)>)

 時計を見ると、夜の10時半⏰

なぜ、こんな時間に❓

 

最終日

私たちは眺めの良い「ひょっこり展望台」を訪れました

 

(ここにもうさぎさん達はいます)

ふもとにおりて、休暇村の前庭に戻ろうとすると、

可愛い子うさぎちゃん達の群れが❣

「おいで❣」

チモシーやペレットをあげようとしたのですが、

大人のうさぎさん達に威嚇されて巣穴に戻ってしまいました

そこで、今度は、

たくさんのペレットを大人のうさぎさん達にあげて、少し離れた場所に子うさぎちゃん達のためにペレットをあげようとすると、

やっぱり、大人のうさぎさん達に威嚇されてしまい、子うさぎちゃん達は近づくことができません

「どうしよう・・・」

困っていると、何度もこの島を訪れていて、この子うさぎちゃん達の事もよくご存じの女性が、

「キャベツなら大丈夫よ」

と言って、キャベツを子うさぎちゃん達のいる近くに持って行きました

今度は、大人のうさぎさん達は、威嚇して来ません

子うさぎちゃん達は安心したのか、巣穴から私たちの元にやって来て、

女性のくれた大きなキャベツを仲良く食べ始めました

「野菜ばかり食べるのは、あまり良くないって注意されたりするんだけど、キャベツじゃないと食べさせてもらえないのよね」

「この子達に、親うさぎはいるのかしら」

 辺りを見回しましたが、親うさぎらしき姿は見当たりません

「親うさぎと一緒にいて、大人のうさぎに混じって食べている子うさぎちゃんは、何度も見たんだけど・・・」

「もしかして、捨てられたの?」

 親うさぎのいない子うさぎ達は、他のうさぎに威嚇されて怯えているようでした

 大人のうさぎが威嚇するのも、仕方ない事

 こんなに小さな島に、何百羽ものうさぎが暮らしていかなくてはならないのですから

「でも、本当に良かった」

 この女性が来なければ、この子うさぎちゃん達は、何も食べることが出来なかったのかもしれません

 

夕方近くになると、カラスがうるさいほど騒いでいます

 私達が初めてこの島を訪れた10年前には、これほどたくさんのカラスはいなかったと思います

  島に来るたびに、カラスが多くなっている気がします

「ひょっこり展望台」までの行き帰りにも、私たちの後をカラスがついて来ていたので、うさぎさん達の食べ残しのペレットは、全て拾いました

 

毒ガス資料館の向かいに、子うさぎちゃんがいたので、

「可愛い」

カラスの鳴き声がしたので、

「巣穴に戻るんだろうな」

と思っていたのですが、

 そのまま眠ってしまいました

「大人のうさぎさん達は、カラスの羽の音が聞こえただけで、逃げていくのに?」

 この島で生まれた子うさぎならば、親うさぎが付き添って、カラスやトンビなどの天敵を教えているはず

「もしかして、捨てられたの?」

『子うさぎが、カラスに突かれて悲惨な死に方をした』

という話を何度か聞いていたので、そのまま見守っていることにしました

やがて、子うさぎちゃんは起きて、巣穴に戻って行きました

ホッとしましたが、残念なことに、私がいつまでも付き添ってあげることは出来ません

生きていくための知恵や、天敵などを教えてあげることも出来ません

「どうか、生きていけますように」

と、天にお願いすることしか、出来ません

トンビも悠々と空を滑空していました

「もしかして、夜、花壇にいた子ウサギちゃんにも、兄弟がいたのかもしれないわね」

「兄弟たちがいなくなってしまった後に、やっとの思いで、あの場所にたどり着いたのかもしれないわ」

 

大久野島には、たくさんの観光客の方々が来られて、餌をあげられるので、

「うさぎを捨てても生きていける」

は、大きな間違いです

大久野島のうさぎさん達は、威嚇したり、ケンカしたりなんてこと、日常茶飯事

うさぎは縄張り意識がとても強いのです

子うさぎも、親うさぎがそばにいないと、生きていけません

大久野島で生まれたうさぎだけが、この島で生きていけるのです

(読んでいただき、本当にありがとうございます)