大久野島にリアルピーターラビット現る❓①

  子うさぎちゃんが、今回のブログに登場します

 今回は少し長くなってしまったので、2回に分けてお伝えしたいと思います

 読んでいただけると、幸いです

 

(同じ日に撮影しました🌞)

 大久野島の夕焼けと、カンパチや鯛のお刺身、広島牛のサイコロステーキが並ぶバイキングを堪能するために、私たち家族は窓側の席を確保しようとしています

 そのために、5分前にはレストランの前に並びます

念願通り、窓側の席を確保!!!

 食後のコーヒーを飲んでいると、レストランの最奥の窓側に座っていた方々が、窓の外にある花壇を指したり、手を打ちながら笑い合ったりしているではありませんか

 太陽は沈み、景色は闇に飲み込まれつつあります 

 別に見たいものなどないはず・・・❓

 花壇には、チューリップが植えてあるのですが、まだ、つぼみか葉っぱしかありません🌷

 面白いことなど、何もないのに・・・

 それなのに、その笑顔は、波のように順々に奥の席から私たちの中央の席へと押し寄せて来ているではありませんか

 何事だろうかと、隣の方々の指さす方を、目を凝らしながら見ていると、

見つけたのは、

 なんと、子ウサギちゃん🐇

 小麦色の子ウサギちゃんが、ピョンピョンと跳ねながら、暗闇に染まりつつある花壇を横断してきています

 でも、不思議なのです 

 花壇の周りはうさぎが入って来れないように、しっかりとした柵が張り巡らされています

 どこからこの花壇に入ることが出来たのでしょうか❓

 

 配膳係の方が窓側の席に近づいて来ました

 子ウサギちゃんを見て笑っていた方々が、花壇から目をそらして料理に集中

 配膳係の方が去って行くと、また、花壇の方を向いて朗らかに笑っています

(この時現れたのは、この配膳ロボットではなく、 れっきとした人間の配膳係でした<(_ _)>)
 

 どうやら、ここにいる人々は、この可愛いらしい闖入者を応援しているようです

 

 次の日の朝、私たちは花壇の周りをぐるりと回りました

「網のほつれ目はないかしら」

「うさぎが掘った穴で花壇に続いているものはないかしら」

 柵はがっちりとした作りで、花壇は周りよりも少し高くなっており、どこにもそんな所はありませんでした

 

 2日目の夕食も5時半からでしたが、子うさぎちゃんの姿がみたいばかりに、10分以上も前からレストランの前に並び、窓側の席を確保しました

 待てど暮らせど、子ウサギちゃんは現れません

 レストランが閉まる8時まで、コーヒーを3杯もおかわりしながら待っていましたが、残念なことに、子うさぎちゃんは現れませんでした

 

 夕食の後、私と母はペレット(牧草を固めたもの)を持ってうさぎさん達のいる前庭に出かけました

私と同じようにペレットを持ってうさぎさん達に餌をあげている人たちがいます

 お腹がすいているらしく、さっそく、たくさんのウサギさん達が「卯タッチ」して出迎えてくれました

 そんな中、私達が持っているペレットには目もくれず、一心不乱に芝生をガジガジとかじっているうさぎさん達がいました

(昼間に撮影したものです)

「そういえば、うさぎの主食は、牧草(チモシー)だよね」と、私

大久野島は、人が普通に歩いて2時間ほどの小さな島なのに、何百羽ものうさぎが暮らしているのよ」

「たとえ草が少しでも生えたとしても、すぐに奪い合いになって食べられてしまうんじゃないかしら」

 短い芝生が生えている場所が少しあるだけで、牧草もとより、雑草さえ、どこにも見当たりません

「この島にいるうさぎさん達は、他の場所で暮らしているうさぎさん達とは違って、一生、新鮮な草を食べることも、見ることさえ、望めないのかな」

 いったい、ここの芝生は一日にどれだけ伸びてくれるというのでしょう

ほんの数ミリのわずかな草を求めて、うさぎさん達は必死にかじり続けます

「一度でいいから、お腹いっぱい新鮮な牧草を食べさせてあげたいわね」

 うさぎさん達の丸くて小さな後ろ姿を見ていると、切ない気持ちになります

 私達は毒ガス資料館の前まで行き、うさぎさん達にペレットをあげながら、休暇村の自分の部屋にもどりました

 

 休暇村は、温泉♨なのです♬

温泉に入る前に、部屋のカーテンを閉めようと窓の外を見たところ、

「えっ?・・・」

 

(長くなってしまったので、continue<(_ _)>次に続きます

読んでいただき、本当にありがとうございます!

 

 

 

 

 

 

 

 

大久野島(うさぎ島)珍道中②🐇 え~?どこからどう見ても、「ハナクソ」じゃなくて、「う・○・こ」でしょう‼

 旅行中に食べる「ご当地ソフトクリーム」には、格別な味わいがあります

その地方の特産品ともいえる特別メニュー

 その「ご当地ソフトクリーム」が、あの小さな島にもあったんです❣

その名も「うさぎのはなくソフトクリーム」

 皆様もご存じの通り、大久野島には数百羽のうさぎさん達が住んでいます

その、「うさぎさんの鼻くそ」を冠したソフトクリームなのです

  どうやら、白いソフトクリームの中の丸くて黒いものが、はなくそのようです

 だけど、疑問に思いませんか?

「うさぎの鼻くそってあんなに大きかったっけ?」

という疑問です

 その疑問に答えるために、写真から検証してみましょう

 下の2枚の写真の「手の大きさ」と「うさぎさんの鼻」・「うさぎのはなくソフトクリーム」を見比べてみてください

(私と母の手の違いは、無視してくださいね<(_ _)>)

 そして、これが問題の

 「ウサギのはなくソフトクリーム」です
(写真を撮るまでに、時間が経ってしまったので、少し溶けてしまいました<(_ _)>)

 そうなんです 

 どうやったら、あれほどまでに控えめなうさぎさんの鼻の穴から、あんなにも大きな鼻くそが出て来るんでしょう?

  私は一度もうさぎを飼った事がないので「うさぎの鼻くそ」がどんな形で、どんな色なのか、皆目見当がつきません 

 なので、この1泊2日の家族旅行の間に、この島にいるうさぎさん達を観察しまくって、

「うさぎの鼻くそ」を見てやろう!と、決心しました

 休暇村の前庭に出ていくと、早速、チャンスが訪れました

『うさぎが鼻をほじくっている?』

 私は気づかれないように、腰を屈めて、そろりそろりと近づきました

 うさぎは「変な人が、ガン見してる」と思ったらしく、逃げてしまいました

 この日、私はうさぎ島を一周しましたが、うさぎの「鼻くそ」を見ることはありませんでした

 次の日、私は寝不足の目をこすりながら、山の上の「ひょっこり展望台」に上がりました

(なぜ、寝不足になったのかは、別の日のブログでお伝えしたいと思います(ちょっとホラー?💦)

 山に上がるまでの坂道にも、「ひょっこり展望台」にもうさぎさん達はいました   

 私は、チモシー、ペレット、それにペットボトルのお水をあげながら、うさぎさん達の鼻の辺りをしげしげと観察し続けたのです

  しかし、今回の調査はたったの2日

 あまり時間が無かったこともあり、「うさぎの集音器」から灯台までは行くことが出来ませんでした

 そのため、島にいる3分の2ほどのうさぎさん達の鼻の周辺しか観察出来ていません

(申し訳ありません)

 中途半端な調査の結果ですが・・・

 鼻水や風邪を引いているうさぎさんはいましたが、残念な事に、「ウサギのはなくソフトクリーム」についている「うさぎの鼻くその大きさの鼻くそ」を見つけることはできませんでした

 

 島を離れる前、父と母と私は、休暇村のうさんちゅカフェで「うさぎのはなくソフトクリーム」を食べました

 

 椅子に座ると、私たちは当たり前のように自然に、手に持った「ウサギのはなくソフトクリーム」の話を始めていました

「この丸くて黒いもの、どこからどう見ても、「うさぎのう○こ」そのものだよね~」

「ありがたく、うさぎのう○こをいただきましょう」

 さわやかな味のバニラに、ココアピーナッツがついたソフトクリームは、とても美味しく、次に来た時にも、絶対に食べよう!🍦と思いました

 山の上にまで登ったので、私たちは汗だくでクタクタになっていましたが、お腹を抱えて笑った私たちの疲れは、どこかに吹き飛んでいました

 「ウサギのはなくソフトクリーム」を手にすると、自然に笑顔になります

 知らない者同士で話題に困っている時も、また、初デートで堅くなっているカップルでも、普段は会話が全くない定年後の夫婦でも、心の底から笑い合うことで、話が弾み、近親感が湧き、お互いの距離が近くなることが期待できると思います

 

きっと、「ウサギのはなくソフトクリーム」というネーミングを考えた人は、天才です

 みんなが笑顔になれるのですから♬

 

 家に帰ってPCを開いた私は、ショックを受けました

 なんと、休暇村大久野島の宿泊プランには、

〔平日・ホームページ限定)Instagram投稿で「人気のソフトクリーム」ゲットプラン

という宿泊プランが存在していたのです

 写真には、あの「うさぎのはなくソフトクリーム」をかざした女性二人が、かがやかしい笑顔で写っていました

 つまり、私たち家族が利用したプランと同じ料金で、ただ、「Instagramを投稿するプラン」を選択し投稿する、という、そのことだけで、

 美味しい「ウサギのはなくソフトクリーム」を食べることが出来たのです

 (読んでいただき、本当にありがとうございます!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うさぎ島(大久野島)旅行記 その➀

 

 うさぎは卵を産まないはずなのに、キリスト教の重要な復活祭で「イースターエッグ」を運んできます 

 それは

 「うさぎが再生と復活・豊穣の象徴」だからなのだそうです

 日本では「神の使い」

 鳥取県には、「白兎神」がお祀りされている白兎神社があります

 白く輝く月で、うさぎがお餅をついている 

 皆様は、「うさぎ」にどんなイメージをお持ちでしょうか?

 私はというと、数百羽のうさぎが住んでいる「大久野島(うさぎ島)」に取り憑かれてしまったのか、いつの間にか20泊以上もしてしまいました

 何度も訪れていると、色々な出来事や、強烈に心に残った思い出があります

 一風変わった「うさぎ島旅行記」になりましたが、読んでいただければ幸いです

 

旅行記(珍道中)その① 

やんちゃなウサギの奇襲攻撃

よもや、なにものか」

に取り憑かれたのか❓

それとも、

海賊の生まれ変わり❓

 


 それは、節分が過ぎ、春の温かさを感じ始めた日のこと☼

忠海港のフェリーの時間に、間に合わせないと・・・」

 ほら貝のような母の言葉にせかされた父と私は、慌てて車に乗り込みました🚗

「この前行った時、外人さんが海辺のテーブルで菓子パンを食べていたよね 今日は天気もいいし、私たちも海を眺めながらランチしようよ」

 私たちは忠海港に行く途中、三原のイオンに立ち寄りました

「夕食までにお腹がすくように、昼食のパンは、一人1個だけよ」
 夕食はバイキングで、始まるのが5時半ごろから 
 普段は値段が高くてなかなか食べられないカンパチや瀬戸内海のタイのお刺身🐟      

 👨‍🍳ライブキッチンでは、焼きたての広島牛のサイコロステーキ、焼き牡蠣などが食べ放題なのです(^^♪

「え~💦でも、さすがにお腹がすくんじゃない?」

 父と私は、腹持ちの良さそうな🍔コロッケバーガーやホットドッグ、牛乳、コーヒーを買い求め、港へと急ぎました

 忠海港からフェリーに乗って15分🚢


 赤い桟橋が見えてくると、いよいよ大久野島に上陸🏝 

 

 港から休暇村まで送迎してくれるマイクロバスに乗ると、窓から眺めるうさぎたちの、それは愛らしいこと🐰 何度も訪れているはずなのに、初めて訪れる観光客のように、思わず「可愛い」と叫んで涙ぐんでしまったり・・・

 バスを降りた私たちは、海のそばのテーブルに移動しました

 この島は、いつもは海風が強いのですが、今日は頬に当たる風が心地よいほどのそよ風

 しかも、お天気に恵まれていて、冬なのに暖かい  

 テーブルの横には、鏡面のように穏やかな瀬戸内海が輝いている✨

 「まさに、天国だね~」

 テーブルにパンを並べて座ろうとした時、休暇村の前庭にいた数羽のうさぎが一目散に駆け寄って来ました

「まあ、なんて可愛いの💘そうだわ、うさぎさん達と一緒にランチしましょう(^^♪」

 そう言った瞬間、一羽のうさぎが「義経の八そう飛び」さながら、イス、テーブルの順にヒラリ、ヒラリと飛び移り、パンの包み紙を破ろうと「ガリガリ」とかじり始めました

📢「うさぎに人間の食べ物を与えないでください~」

 大久野島で繰り返し放送されている言葉が心の中でこだましました

 私たちはパンの包み紙を取り上げようとしましたが、他のうさぎ達も次々にテーブルの上に乗って来て、我先にパンの袋を奪おうと、ピョンピョンと跳ねまわったり、仲間同士でケンカしたりして暴れまわっています🐰🐇

 でも、私たちも負けてはいません

 荒っぽく包み紙を取り上げようとしました、が、まさにその瞬間、対岸にある

大三島″が目に飛び込んで来たのです

「えっ?大三島って、こんなにも近かったの?!」

 改めて感じた事なのですが、大久野島大三島が、あたかも太田川を挟んだ両岸のように近いのです

 以前、うさぎに水を配っておられた外人さんから聞いた言葉がよみがえって来ました

「困ったことに、大三島からイノシシが泳いでこの島に渡ってきたんですよ~💦」

イノシシが泳いできたのも、うなずけるほど、近いのです

 

 大三島は、日本総鎮守の「大山づみ神社」が鎮座する「神の島」として古から信仰され、日本最大の海賊「村上海賊」が本拠地とした由緒ある場所、パワースポットなのです

     
  聖なる島、大三島


 髪の毛が頬を打ちつける 強烈な海風が吹いて来た

 

 鏡面のようだった海に、白波がざわめいている

 

 海風が、うさぎ達の柔らかな毛に巻き付き、肌をさらす

 


 そう、この冷たい風は、大三島から吹いて来たのだ

 


 ここにいるうさぎ達に、何かが取り憑いたの?

 それとも、ここにいるうさぎ達は、海賊の生まれ変わり?

 

「リュックの中に、ペレットがあるから、早く出して‼」

 父のリュックから、慌てて餌を取り出すと、パンの袋と交換、という風に、うさぎの鼻先に与えた後、テーブルの下に誘導しました

 先ほどまでとは全く違い、餌をお行儀よく食べるうさぎ達のすがたは、まさに、

 「神に愛された天使」そのもの

 いつの間にか、風も穏やかになり、海も凪いでいました

 私達は、念願通りうさぎ達とのランチを堪能し、ゆっくりとコーヒーを楽しみました

 餌を全て平らげたうさぎ達の、あるものは、観光客のいる休暇村の芝生広場に移動して行きましたが、数羽のうさぎ達は私たちのテーブルの下で、コロンと横になってスヤスヤと眠り始めました

 人の足元にいるというのに、堂々と眠れるその姿は、まさに、

「略奪したどぶろくを抱えこんだまま眠りこけている海賊の姿」そのもの

(私達が、うるさく片づけていたり、立ち去ったりした後も、動じなかったうさぎさん達)


 芝生広場では、一瞬ですが ケンカが始まりました

 島のあちこちに、うさぎの毛が飛んでいます

耳や鼻に大けがをしているうさぎの姿など、ここでは珍しくありません

 自由でのびのび、ケンカなど日常茶飯事

やはり、ここにいるうさぎ達は、海賊の生まれ変わり?

 

 次の日、私たちは島を一周しました 

 いまだに島のあちこちには、毒ガス製造時による土壌汚染のため「立ち入り禁止」という札と綱が張られている場所があります

 戦時中、中国で、使用禁止だったはずの毒ガスが使用され、多数の死傷者を出したそうです

 毒ガス製造時に働いていた6800人もの人達が、後遺症で苦しんでいたのです

 そして、実験動物にされていたうさぎ達は、すべて処分されました


 戦後まで、大久野島は、存在自体を隠され、日本地図からも消された島だったのです

(昨年の4月に撮影した 桜の花びらが舞う中、慰霊碑の前にいるうさぎさん達と千羽鶴) 

 

 大三島から、忠海港行のフェリーが近づいてきました🚢

名残を惜しむように、さいごのペレットを子うさぎに与えました

 不謹慎ですが、私はうさぎがいなければ、この島に来ることも、この島で過去に起こった出来事も知ることはなかったでしょう

 

 大三島から吹く清澄な空気と、白い月が、仲良く青い空に浮かんでいます

 

 不思議な事に、島を出て行く時には、天使のように可愛いくて、やんちゃな海賊たちに、また、会いに来たくなってしまう衝動を抑えきれなくなるのです

 島々と、この海に住んでいる

なにものか」に取り憑かれてしまったのは、

     実は、なのです